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ロンドンで行なわれたリンダ追悼コンサートにポールが出演


4月10日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行なわれた、動物保護団体のためのチャリティをかねたリンダの追悼コンサート「ヒア・ゼア・アンド・エブリホエア/コンサート・フォー・リンダ」に、ポールが出演した。前日までの段階では、ポールのスポークスマンが「コンサートに出演するかどうかは、ポールはぎりぎりになるまで待ってから決めることにしている」とコメントしていただけに、ポールの出演はファンにとって思いがけない贈り物となった。
このコンサートはリンダの友人であるクリッシー・ハインド(プリテンダーズ)と、ケビン・ゴドレイ(元10CC、ゴドレイ&クレーム)、脚本家のカーラ・レインによって企画され、エディ・イザードの司会で行なわれた。出演者は当初予定されていたとおり、プリテンダーズをはじめ、トム・ジョーンズ、ジョージ・マイケル、エルビス・コステロ、シニード・オコナー、ニール・フィン、マリアンヌ・フェイスフル、M・ピープルのヘザー・スモール、デズリー、ジョニー・マー、レディスミス・ブラック・マムバゾ、デューク・ストリング・カルテットなど。それぞれがリンダに哀悼の意を表し、ジョージ・マイケルは自分の母親もリンダと同じように乳癌で亡くなったと語った。ステージでは次々と映し出されるリンダの写真をバックに、出演者のほとんどがビートルズやポールの曲を演奏。コステロは、ポールのアルバム『フラワーズ・イン・ザ・ダート』に収録されているポールとの共作曲「ふりむかないで」を披露した。また、熱心な動物保護運動家でもあるクリッシーは、ステージから"Go veggie(ベジタリアンになろう)"と訴えた。
司会のイザードがポールが来ていると告げると、5,000人をうわまわる観客は席から飛びあがった。スタンディング・オベーションで迎えられるなか、Tシャツにブルーのスーツ姿でポールが登場。ポールはステージ上で声をふるわせながら次のように語った。
「最初にクリッシー・ハインドからコンサートをしたいと言われたとき、僕の気持ちからいってとても出られそうにないだろうと思っていた。リンダがどれだけ一生懸命に闘っていたか、人にはとうていわかってもらえないだろうと思っていた。でもファンのみんなからたくさんの手紙をもらって、気持ちが変わった。みんながとてもよく理解してくれていて、僕らを支援してくれているということに気がついた。そういうところに、なにか抗しがたい力のようなものを感じた」
また、ポールは「ショーの前半は客席から、家族と1週間前に生まれたばかりの孫といっしょに観ていた」と言い、「リンダの魂は今僕らとともにここにいます。すばらしいコンサートを開いてもらってとても喜んでいます)」と観客に向かって言うと、感きわまって声をつまらせた。
クリッシーがポールにヘフナーのベースを手渡すと、ポールは「僕の美しい人(リンダ)、そして今晩ここに駆けつけてくれた僕らの美しい子どもたちに捧げます」と言って、コステロとともにリッキー・ネルソンの「ロンサム・タウン」(ポールもリンダもティーンエイジャーだったころにお気に入りだったという1950年代の曲)を演奏。そのあと出演者全員が勢ぞろいして「オール・マイ・ラヴィング」を演奏し、次にポールはベースを置いてトム・ジョーンズの肩に腕をまわし、「レット・イット・ビー」の大合唱となった。
最後にポールは大きなハートのなかに"Linda"と手書きの文字が入った黄色い紙をかざした。
なお、コンサートのもようを伝えるニュースがBBCのサイト(http://news.bbc.co.uk/hi/english/entertainment/default.htm)で見ることができる。イギリスでは、コンサートのもようがリンダの1周忌にあわせて、4月17日にBBCラジオ2で放送され、翌4月18日にはBBCテレビ1で放送されることになっている。


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