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ジョンがポールと初めて会ったときに弾いていたギター、14万ポンドで落札


1957年7月6日にジョンがリバプールのセント・ピーターズ教会のガーデン・パーティでポールと初めて会ったときに弾いていたギターが、9月14日にロンドンのハードロック・カフェで開かれたサザビーズのロックンロール・メモラビリア・オークションに出品され、電話で参加したニューヨークの投資家(匿名)によって落札された。オークションは4万2,000ポンドから始まったが、値はみるみるうちに上がり、最終的には見込まれていた価格よりも4万ポンド高い14万ポンド(税と保険料を含めると15万5,500ポンド)で買いとられることになった。サザビーズでは「この品は市場に出たビートルズ初期のメモラビリアとしてもっとも貴重なもの」とコメントしている。
ガーデン・パーティで演奏しているジョンのモノクロ写真は有名だが、そのときに弾いていたのがこのギャロトーン・チャンピオンというオランダ製のアコースティック・ギターだ。元クオリーメンのメンバーの記憶によれば、ジョンはガーデン・パーティのひと月ほど前に、『デイリー・メイル』紙か、または現在では廃刊となっている『レバリー』の通信販売で10ポンドで手に入れたものだという。ギャロトーンは初心者向けのギターで、おそらくジョンが初めて手にしたギターだと思われる。買った当時、ジョンはかた時も手放すことがなかったくらいこのギターをたいせつにしていたようだが、その後すぐに初心者向けは卒業してしまったので、ビートルズのレコーディングには使われていない。
ギャロトーンはメンディップスに置いたままとなり、ミミおばさんによって保管されていた。ギターのネックには、「よく覚えておきなさい、こんなものを弾いていても食べていくことはできないのよ」という言葉を彫ったしんちゅうのプレートが付いているが、これはミミがギターに夢中になりはじめたジョンによく言っていた小言で、ずっとあとになってミミは世界的に有名になったジョンにこのギターを思い出の品として送るつもりで、このプレートを付けたという。しかしこのギターがジョンの手に渡ることはついになかった。1980年にジョンが亡くなったとき、ミミは「もうあのギターを出してきて見る勇気はありません。あまりに痛ましくて」と語っている。その後ミミはギターを、体の不自由な男の子のいるリバプールの友人にあげた。その男の子は亡くなったが、今度は男の子の友だちで、同じく体の不自由な、今では20代前半になっている女性の手にギターが渡った。サザビーズによると、その女性の義父(匿名)が「娘の将来にそなえて」ギターを売りに出したという。


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