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ジョージ・マーティン、オンライン・ミュージックの新会社の最高顧問に


ジョージ・マーティンが、インターネット・ミュージックにかかわる新会社Garageband.comの最高顧問に就任することが、同社の創設者であるジェリー・ハリスン(元トーキング・ヘッズ)とトム・ジトーにより10月21日に発表された。同社はインターネットをとおして才能ある若いミュージシャンに活躍の場を提供することを目的としており、応募したバンドの演奏をサイトで流してリスナーの判定で毎月1組の優勝者を決め、優勝者は同社と25万ドルのレコーディング契約を結ぶことができるというもの。同社はプロデュースとCDのディストリビューションも行なう。Garagebandはミュージック・ビデオよりも音楽そのものに重点を置くことを信条にしているが、ミュージック・ビデオ重視の音楽文化が音楽そのものの質をそこねていると考えているマーティンは、その信条に同調して最高顧問をひき受けることにしたという。
マーティンは次のように語る。
「音楽業界全般の問題が、近ごろのミュージック・ビデオを重視する文化のなかにひそんでいます。ビデオのおかげで『耳に訴える』ということがだんだんに軽視されるようになってきたのです。現代人は音楽を、音楽そのものがいいかどうかで判断するのではなく、歌っている人の容姿が美しいからとか服のセンスがいいからといったことで判断しています。音楽にとってみれば不公平なことです。私たちはそのような障害と闘わなければなりません。そしてこの会社が行なおうとしていることが、ひとつの解決策になると思うのです」
Garageband.comの最高顧問を引き受けたことについては、「この1年半のあいだ、オンライン・ミュージック関係のさまざまな会社から誘いを受けてきましたが、ずっと断り続けていました。どこも制作よりディストリビューションにかかわる会社だったということや、いくら誘っていただいても私の心を動かすだけの根拠が見当たらなかったからです。Garageband.comの魅力は、インターネットを使って新たな才能を見いだすというユニークな発想にあります。才能ある新しいバンドはたくさんあるでしょうが、レーベルが巨大化している現在、そういったグループは音楽業界のプロに演奏を聴いてもらうチャンスすらほとんどないという状態にあるのです。才能ある若者は、今でも私にとても近しい感情を抱かせます。可能性を秘めた新しいバンドの演奏を楽しみに待っています」
同社はミュージシャンによるミュージシャンとファンのためのサイトとして、今年9月に設立された。本格的な業務の開始は来年となるが、11月から徐々に進められるという。


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