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“ABBEY ROAD”がクラシックに


『サンフランシスコ・クロニクル(San Francisco Chronicle)』によると、ニュー・センチュリー・チャンバー・オーケストラ(New Century Chamber Orchestra)が、ビートルズのアルバム“ABBEY ROAD”をクラシック音楽に書き直す。これは10周年を迎えた指揮者なしの音楽制作で、モーツアルト、ショスタコビッチ、バッハからジョン・ケージまでカバーしてきた同オーケストラが、今回まったく違う分野のビートルズの音楽を選んだというもの。
音楽ディレクター兼コンサート・マスターのクリスタ・ベニオン・フィーニー(Krista Bennion Feeney)は、因習を打破するために討議し、17人構成のオーケストラの“ABBEY ROAD”の完全演奏を引き受けた。7名の編曲者によって同アルバムの17曲がこのためにアレンジされたが、編曲者はそれぞれの割当でなにか特徴を出すよう約束している。編曲者のひとり、ブラジルの音楽家ユーミール・デオダト(Eumir Deodato)は、‘Something’を、テリー・ライリー(Terry Riley)は、‘I Want You’をアレンジ。同オーケストラのビオラ奏者で作曲家カート・ローデ(Kurt Rohde)は2曲をオーケストラ用に編曲。B面の有名なメドレーは、バイオリン奏者アンディ・スタイン(Andy Stein)がアレンジ。アンディは全編成のコーディネートも担当している。

フィーニーは「やってみたら楽しい企画になると思いました。みんなが知ってる大好きな音楽ですから。私も弾きたいと思いました」と語っている。
この企画は、フィーニーがポール・マッカートニーのオラトリオ“Standing Stone(スタンディング・ストーン)”で、コラボレーションをしたことがきっかけだった。ポールはまた、妻リンダが亡くなったとき、フィーニーにニューヨークでのメモリアル・トリビュートで、彼の曲を弦楽四重奏にアレンジして演奏するよう依頼している。フィーニーはこの時のことを「ポールはリンダのために特に彼の曲を演奏してほしかったのです。私たちは‘Warm and Beautiful(ウォーム・アンド・ビューティフル)’、‘Maybe I'm Amazed(メイビー・アイム・アメイズド)’、‘Junk(ジャンク)’などの8つの曲を練習しました。何曲かは私たちでアレンジし、何曲かは他の人にしてもらいました。私も、そして、ポール自身も驚いたと思うのですが、彼の曲はとても美しい弦楽になるのです」と語った。


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