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ポール、宇宙でコンサート


11月12日、「US ON TOUR」中のポールが、アナハイム公演で地球から220マイル離れている宇宙ステーションに滞在するNASAの宇宙飛行士ふたり(ビル・マッカーサー《アメリカ》、ヴァレリー・トカレフ《ロシア》)に、コンサート会場から宇宙中継で曲をプレゼントした。
「みんなで飛行士を起こしちゃおう!」とポールは観客と「グッド・モーニング!」の練習。いよいよ宇宙と中継がつながると、観客も拍手喝采でふたりの飛行士を讃えた。ステージの巨大スクリーンに宇宙ステーションのようすが映し出され、無重力状態を観客に楽しんでもらおうと、マッカーサー飛行士は何度も空中で前転を披露し、会場は大盛り上がり。
ポールが演奏したのはコンサートの曲目リストから‘English Tea’と‘Good Day Sunshine’。‘English Tea’はアメリカとロシアに対して、イギリス人として応援するという意味にもとれ、感慨深いものがあった。曲中で6か月のミッションの44日目にさしかかった飛行士ふたりは、宇宙食の紅茶を味わいながら曲を楽しんだ。ポールは若干緊張気味のトカレフ飛行士に、「ウォッカを飲んでいるんですか?」とジョークを飛ばすなど、同時中継ならではの温かいやりとりも感動的だった。
曲順を変更してまで‘Good Day Sunshine’を演奏した理由は、スペース・シャトル「ディスカバリー号」がこの曲を目覚まし代わりに使っていたことへのお礼。「ポール・マッカートニーは世界の子どもたちの希望です」とマッカーサー飛行士がお礼を述べ、感動の宇宙中継は幕を閉じた。ポールの歌で宇宙を越えて人の心が通じ合った感動の瞬間だった。そして、これは初めて音楽が宇宙に中継された記念すべき瞬間でもあった。またしてもポールが前人未到の境地を開拓したことになる。このアナハイム2日目の公演はもちろん大盛況。詳しくはザ・ビートルズ・クラブの月刊『ザ・ビートルズ』1月号でレポートが掲載予定。なお、このもようはNASA TVでも放送された。NASAのHP上でも公開される予定となっている。


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