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ポール、‘Dance Tonight’を語る


これは、僕が“MEMORY ALMOST FULL”のために最後にレコーディングした曲。僕はロンドンでミーティングに向かう途中だった。僕は、いつもミーティングの前に、ぶらぶらと歩いて寄り道したりする束の間の時間を楽しみにしている。そんなわけで、いつも立ち寄るギター・ショップがあって、僕は店に入って店員と話していると、僕に見せたかった左利き用のマンドリンがあると彼が言うんだ。そして僕は結局のところ、そのマンドリンを入手した。それでわかったすごいことは、僕はその弾き方がわからないということだった。バイオリンのようにチューニングされているから、どんなコードなのかまったく想像がつかなかった。これはいいことだ。なぜなら、弾き方を知らない楽器を手にした10代のころに連れ戻してくれたからね。そういうわけで、僕はそれをみずから解明していく必要があった。

僕はひとつのコードを見つけた。それからもうひとつ。次に、とても不思議なコードを見つけた。とてもシンプルな型なのだが、奇妙な和音で、僕はいまだにそれが何のコードなのかわからないけど、とにかくすばらしい音なんだ。2006年のクリスマスのときだった。僕はクリスマス休暇中、家にいて、この小さな楽器を手にして足を踏みならしながらキッチンを踊り回った。ただ自分の楽しみのためにコードを見つけようとしていて、そのうちに僕は、‘Everybody gonna dance tonight’と歌い始め、その後もそれを歌うようになった。すると毎回娘が走り寄ってきて、踊り始めるんだ。僕はこの踊れる曲とマンドリンが大好きになって、それはだんだんと曲らしくなってきた。僕はそこにいくつか言葉を追加して、この曲はシンプルに保とうと思った。‘Everybody's gonna dance around, every's gonna stomp their feet, everybody's gonna feel the beat’として、あまり深くなりすぎないようにした。僕はこれはとても気に入って、レコーディングしなくちゃと思い、急いでレコーディングして、アルバムに詰め込んだ。活気のあるいい雰囲気のオープニングに思えた。数週間前、僕たちはこの曲のビデオを作って、とても楽しかった。マイケル・ゴンドリー(『エターナル・サンシャイン』)が監督し、ナタリー・ポートマンとマッケンジー・クルックが主演した。とても楽しい撮影だったよ。

‘Dance Tonight’は、僕のニュー・アルバム“MEMORY ALMOST FULL”のオープニング曲です。

ポール・マッカートニー


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