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ジョンとヨーコが通ったNYのカフェ閉館


ジョンとヨーコも通った1976年来営業を続けているニューヨークのカフェ・ラ・フォーチュナが、ふたつの死によって閉店に追い込まれた。
ひとつめの死は、数年前。近隣の地価の値上がりにもかかわらず、その店の家賃を手頃な価格に維持しつづけてくれていた長年の女家主が亡くなったこと。この後、カフェの建物は新しい持ち主に売られたが、新オーナーは、元々払っていた家賃を2.5倍に値上げすると申し出てきたという。「生き残るためには、私たちはコーヒー1杯を10ドルにしなければならなかっただろう」とカフェで働くマイケル・トラパーニは語った。
家賃問題が重くのしかかるなか、ふたつ目の死が今年1月に起こった。カフェ・ラ・フォーチュナを創業し所有していた夫婦の妻アリス・アーウォンドが亡くなったのだ。夫のビンセントは、2月21日、店頭に「彼女と一緒に私の一部も死んだ」と書いた大きな貼り紙を掲げ、閉店を発表し、2月24日に閉店した。
地元の常連客が集う店だったこともあり、近隣の住人はショックを隠せない様子。その貼り紙を見ていた近所の住人メアリー・ウォレスは、「私はスターバックスが嫌いなわけじゃない。でもスターバックスに入って出ても、誰も私のことを知らない」と、誰でも挨拶をかわした暖かい雰囲気の店を偲んだ。
1980年にジョンが殺された後、カフェ・ラ・フォーチュナの裏庭にヨーコが寂しそうに座っていたのを常連客たちは覚えている。オーナーたちは、ジョンがいつも着席していたテーブルを保管していたが、最近ヨーコにプレゼントしたという。
「とても悲しいです。私は、この店が閉まったらニューヨークを去るときだと常々言ってきた。」と、開店以来の常連客で俳優のヘンリー・ストラムは、カフェ・ラ・フォーチュナの席で語った。


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