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ヨーコ、ジョンを語る


ヨーコは5月30日、紙に描いたジョンのアート作品における最大コレクション展『Come Together』を、15年間巡回展示しているが、このたびはじめて、米国メリーランド州アナポリスに展示されることになった。

Q:あなたは、ジョンの仕事すべてに共通する特性は、平和と愛だと言いました。それを念頭におき、ジョンは彼を殺したマーク・デビッド・チャップマンに平和と赦しを与えたと思いますか?

ヨーコ:まったくわかりません。ジョンは、彼の人生が、チャップマンによって縮められたという事実を良くは思わないでしょう。ジョンは必死に人生を生きていた人で、あらゆること――この世界で起きている変化――を見たがっていました。彼はいつも何か行動せずにはいられない人で、いつも次は何をやろうかと楽しみにしている人でした。

Q:あなたはチャップマンを赦し心の平和を見いだしましたか?

ヨーコ:それは今でも難しいです。それはチャップマン自体のことというよりも、私は忘れることのできない大きな喪失から立ち直らなければならなかったという事実です。

Q: ジョンとあなたについて、いろいろなことが書かれたり言われたりしてきましたが、メディアやファンが見過ごしてきたことや、誤解されてきたことはありますか?

ヨーコ:私たちについての人々の理解の範囲は、彼らがそう理解したいということなのです。それは彼ら次第です。私たちはただ、自分たちの生活をしていた。それについて興味を持つ人がいる。私たちの生き方が彼らの興味をひいたり、元気づけるものだからという理由かもしれないし、ある程度は実際にそうでした。クリエイティブなジャーナリズムは数多くあると私は思いますので、いずれ全ての真実が明かされると私は確信しています。

Q:何かとくに不正確な報道で思い浮かぶものがありますか?

ヨーコ:事実に反する報道がいくらかあります。「ヨーコが犬を食べた」とか。それはロンドンであるアーティストが意見を表明するために犬を食べたのです。私はそこにいたとされていますが、実際はいませんでした。私はロシアにいました。だから私には確かなアリバイがあるのです。

Q:そうした報道には苛立ちますね。

ヨーコ:苛立ちます。でも恐ろしいのは、人々がそれを真剣に受け止めることです。「よくもそんなことができますね?」と言われるのです。私は(報道されたことを)やっていないのに、非難の声を聞くのです。とても不愉快なことですね。しかし新聞や雑誌を売るために彼らはセンセーショナルなことを描かなければならないのです。センセーショナルな話を読むのが好きな人達のせいですね。そうすると新聞が売れるのです。

Q: 新たなベッドインを始めることを考えたりしますか?

ヨーコ:誰と? 私ひとりで? 私もそれを考えました。でもあのベッドインでとても重要だったことは、ふたりの人間がやったということです。男と女、ジョンは西洋人、私は東洋人。そうしたすべての組み合わせがとても重要でした。私たちがやったベッドインは、今でも私たちの心の中、そして社会の概念の中に生き続けています。

Q: 『Come Together』展の多くの作品は、夫そして父としてのジョンについてのものです。ジョンはどんなパートナー、そして父親でしたか?

ヨーコ:彼は(パートナーそして父親として)最高でした。彼も人間なのです。元気がないときや、人生を嘆いていることもありました。彼は私との関係、そして息子との関係をうまくいかせようととても努力していたと私は思います。彼は非常に努力していたことが、私にはわかりました。


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